22曲目 救いがなさすぎ(笑)

「樹」

 

暑いときには、近くに来てください

 

ぼくに、よりかかって休んでください。

 

ぼくの葉っぱで日陰を作るから。

 

雨のときには、近くに来てください

 

ぼくに、よりかかって休んでください。

 

ぼくの葉っぱで屋根を作るから。

 

 

泣きたいときは 泣いてください

 

ぼくによりかかって 泣いてください。

 

ぼくは、だきしめることはない

 

ぼくは 枝しか 枝しかないから

 

ぼくは、もらい泣きすることはない

 

ぼくは 穴しか 穴しかないから

 

 

いつか、

 

ぼくが、切り株になったときは

 

ぼくの上に 座ってください。

 

あなたのすてきな人と

 

ぼくの上に 座ってください。

 

ぼくは、泣くことはない。

 

ぼくは 木目しか 木目しかないから